◆世界は「第4世代」
現在、世界では「第4世代」と呼ばれる次世代原子炉の開発計画が進んでいる。原発は開発初期の「第1世代」▽1960年代後半~90年代前半に建設された「第2世代」▽90年代後半~2010年ごろまでに運転を始めた「第3世代」-と、安全性向上などの進化を続けてきた。
第4世代は30年代以降に実用化の見通しだ。テラパワーのTWRをはじめ、複数の次世代原子炉の研究・開発が進む。
日本で第4世代の“本命”と位置づけられてきたのは「高速増殖炉」だ。消費した以上の核燃料を生み出す高速増殖炉は「夢の原子炉」だが、研究段階である原型炉「もんじゅ」(福井県)はトラブル続きで長期停止状態にある。
東京電力福島第1原発事故後は先行きが見えず、もんじゅは与党内でも「完全撤退」との意見が根強い。