パナソニックは29日、2010年に生産を終了していたオーディオブランド「テクニクス」を復活させ、CDを大きく超える音質の新規格「ハイレゾリューション音源」に対応する高級オーディオコンポなどを、15年2月から順次発売すると発表した。同社では、今後ラインアップを拡充し、テクニクスブランドで18年度に100億円規模の事業に拡大する目標を掲げる。
今回発売するのは、同社の音響技術を結集し、旗艦シリーズとなる「R1シリーズ」と、比較的手頃に高音質を楽しめる「C700シリーズ」の2シリーズで、すべて受注生産とする。
R1シリーズで、自然で表現力豊かな音を再現できるステレオパワーアンプ「SE-R1」の価格が税抜き158万円で、スピーカー「SB-R1」が1本134万8千円。一方、C700シリーズのステレオインテグレーテッドアンプ「SU-C700」の価格が15万8千円。
小川理子・ホームエンターテインメント事業部理事は、「顧客の声を聞きながら、今後は、女性ファンにも近づきやすい製品や、ポータブルヘッドホンなど少しずつラインアップを拡充したい」と意欲を示した。
テクニクスは、1965年に、ブランド第1号となるスピーカーシステムを発売。それ以降、革新的なレコードプレーヤーやアンプなどを次々投入し、音楽ファンを楽しませてきたが、2010年に全製品の製造を中止していた。