■動画活用提案、増資で業容拡大
動画制作を軸に企業のマーケティング支援を手掛けるLOCUS(ローカス)が、“動画マーケティング”の普及、利用拡大を加速している。
同社は「動画をもっと手軽に、動画クリエーターをもっと身近に」をテーマに事業を展開してきた。年率100%という成長を実現してきたが、「市場の成長性や将来的な見通しを考え、事業拡大のさらなるスピードアップが必要」(瀧良太・ローカス社長)と判断。15日には、ニッセイ・キャピタルとみずほキャピタルを割当先とする第三者割当増資を実施し1億8000万円の資金を調達したと発表した。
この資金を活用し、採用拡大を通じた営業部門の体制強化や、制作部門の業務効率化に向けてシステムを拡充。業容拡大の基盤を整えたい考えだ。
ローカスは創業5年目。動画活用ニーズの拡大に商機を見いだし、動画制作だけでなく広告提案、メディア運営などの動画マーケティング事業に資源を集中してきた。当初は2人だった社員も、事業の拡大に伴って増加。来年4月入社で3年目となる新卒採用もあり、現在、従業員は19人にまで増えてきた。
そんな中で、瀧社長は次の動きを予見した。“風雲急を告げる”というが、市場には今後のさらなる急拡大の前兆ともみられる動きが出始めているのだ。
例えば、ネット上での動画CMの利用が進み、これだけでも2017年に国内で1000億円以上の市場を形成すると予測されている。米国ではすでに4000億円の市場を形成しているが、17年には1兆2000億円にまで拡大するとみられている。ネット動画CM以外にも文具や電気製品の取扱説明書、流通・飲食事業者における従業員向けの各種マニュアルなど、新たな分野でも動画に対するニーズが生まれている。ローカスは今後、こうした急拡大市場に挑んでいくことになる。