リニア中央新幹線の工事実施計画が認可されたのを受け、JR東海は土木工事の開始に向けた準備作業に着手する。ただ、東京(品川)-名古屋間は全長286キロのうちトンネルが9割近くを占めており、都市部でも大部分が地下トンネルとなる計画で、難工事が予想される。工事が長引けば工事費が膨らむ可能性もあり、難しい判断を迫られる局面もありそうだ。
「(開業予定の)2027年まで時間的な余裕はない。早期実現に向け、全力で取り組みたい」。17日に東京都内で記者会見したJR東海の柘植康英社長は工事への意気込みを示した。
リニア中央新幹線の品川-名古屋間の距離は、東海道新幹線の同区間(336キロ)に比べ約15%短い。だが、トンネル区間が占める割合は東海道新幹線が17%なのに対し、リニア中央新幹線は実に86%を占める。