【フロントランナー 地域金融】武蔵野銀行和光支店・支店長 山口英俊氏(4) (1/2ページ)

2014.10.21 05:00

武蔵野銀行和光支店支店長山口英俊氏

武蔵野銀行和光支店支店長山口英俊氏【拡大】

 ■個人の積み上げで目標達成

 武蔵野銀行和光支店(埼玉県和光市)では、県境に住む個人資産家層の開拓を進めるにあたり、資産家層の関心が高い相続税の増税が間近に迫っていることから「相続診断をしてみませんか」などと提案している。必要に応じて専門家も交えながら、相続税対策について丁寧にアドバイスを行う。

 不動産を多く所有する郊外の資産家には30億~40億円の試算を持つ顧客も珍しくなく、資産管理会社を設立して節税を図るニーズも多いという。さらに貸宅地(賃料を受けとって貸し付けている宅地)の借地権問題など権利関係の悩みを抱える地主も少なくない。専門的なコンサルティングが必要な場合は、税理士や本部の専門担当部署などと連携して解決策を検討する。

 親身な対応を重ねることで顧客に感謝され、取引につながるケースが増えているという。新たな顧客を紹介してもらえることも増え、認知度をアップする地道な活動が実を結んでいる。

 同行は東京都練馬区に法人・個人顧客の融資相談窓口となる「板橋・練馬オフィス」を2月にオープンした。同オフィスの行員は本部に属しているが、和光支店と情報を共有し、連携して融資の開拓を進めている。

 支店の運営について、山口英俊支店長は「ある程度の緊張感も必要。数値の管理では部署ごとの目標や達成状況を掲げるのが一般的かもしれないが、私は個人の目標や達成状況を開示している」と話す。

 この手法だと個人にかかるプレッシャーが大きく、管理面でマイナスにも思えるが、「担当者に自分の目標達成に専念してもらうことで部署の目標が達成され、結果として支店の目標も達成される」と考え、下からの積み上げを重視しているのだ。その結果、上席者は部下の面倒をよく見るようになり、部下も上席者に相談しやすくなる良いサイクルが生まれるという。

                   ◇

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。