自動車用ブレーキ大手の曙ブレーキ工業は30日、平成27年3月期連結業績予想の最終利益を従来予想より34億円少ない6億円に下方修正すると発表した。米自動車メーカーからの注文が急増し、米ケンタッキー州の主力工場で対応しきれず、日本から空輸で補充するなどしたため経費がかさんだのが要因だ。
販売増に伴い売上高は84億円多い2514億円に上方修正したが、本業のもうけを示す営業利益は50億円少ない60億円の見通し。
7月以降、米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターなどからディスクブレーキの注文が急増。一時は生産能力の約1・5倍に達した。人員増強して休日出勤で対応したが、生産が追いつかず、「飛行機で緊急輸送して追加経費が発生した」(幹部)という。同社では「今回の問題は一過性のもの」と強調している。