【ビジネスアイコラム】リクルートとダイエー『時代の明暗』…岐路は創業の遺伝子を残す意志 (1/3ページ)

2014.10.31 10:30

 東京・虎ノ門地区にそびえたつ、今夏に開業した森ビルの「虎ノ門ヒルズ」が見下ろすような中小ビル街の一角に、その3階建てのビルはある。「森ビル2」と入り口の上部にくすんだ看板がかかったビルは施錠、窓は目隠しがされて目立たない。

 リクルートの創業者である、故・江副浩正氏はこのビルの屋上に建てられた簡易の事務所で、前身の「大学新聞広告社」を1960年に創業した。

 「リクルート事件」の報道が過熱する中で、江副氏は88年7月に会長を辞任。グループの経営再建を託すために、92年にはダイエーに持ち株を売却した。そのダイエーも経営不振から、その株を手放した。故・中内功氏が神戸市に第1号店を開店したのは57年。ともに64年の東京五輪を前にした高度成長時代を駆け抜けた。

 東京証券取引所第1部に10月16日上場を果たしたリクルートに対して、その後イオングループ入りしたダイエーは、業績不振から回復せず、親会社によって12月に上場が廃止され、そのブランドも2018年度までに店舗から順次消え去る。

明暗を分けたのは“創業の遺伝子を残そうという意志”

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