鉄鋼大手3社の2014年9月中間連結決算が31日、出そろった。自動車向けが消費税増税の影響で伸び悩んだが、建築関連や造船などの需要が下支えしてJFEホールディングスと神戸製鋼所が営業増益を計上した。新日鉄住金は増収を確保したが、名古屋製鉄所(愛知県東海市)で相次いだ事故による修繕費の増加などが響き営業減益に陥った。
JFEホールディングスの岡田伸一副社長は28日の決算会見で「荒天の影響などもあったが、鋼材需要はほぼ想定通りだった」と述べた。
傘下のJFEスチールの今年4~9月の粗鋼生産量は1450万トンと計画より約10万トン下振れしたが、前年同期から販売量は増加。下期も土木や建築、造船などで堅調な需要を見込む。
神戸製鋼所は、自動車向け鋼材の不振や加古川製鉄所(兵庫県加古川市)の減産で鉄鋼事業は減収減益だったが、建設機械や溶接事業で吸収した。