フランス産の新酒ワイン「ボージョレ・ヌーボー」が20日に解禁される。円安傾向などで輸入価格が上がる中、各社は高価格帯商品へのシフトを進めている。その一方でボージョレの輸入量は減少傾向が続いており、年に1度のボージョレの「お祭り」を、取り立てて騒ぐことも少なくなっているようだ。
ボージョレの産地は8月前半に雨が多かったものの、後半には一転して好天が続いたことから、「フレッシュで糖分があり、良く熟したブドウが収穫できた」(イオン)。このためバランスのとれたワインに仕上がっているという。
ただ、輸入量は減少傾向にある。ワイン最大手のメルシャンは、昨年のボージョレ輸入量63万ケース(1ケースは9リットル、フランス食品振興会統計)に対して、今年は8%減と推定している。ボージョレ輸入が最も多いイオンも18%程度減らしている。
その背景には価格上昇と、ワイン愛好家が増えてプレミアム志向が高まっていることがある。