業績低迷が続く格安航空会社(LCC)のジェットスター・ジャパン(千葉県成田市)に対し、ともに大株主の日本航空と豪カンタス・グループは28日、最大で110億円を追加出資する方針を明らかにした。
第1弾として28日、日航とカンタスは議決権のない株式による第三者割当増資を引き受ける形で35億円ずつ計70億円を出資。これに加えて、ジェットスターの業績や財務状況の推移を踏まえ、必要に応じて両社が20億円ずつ計40億円を出資する計画だ。議決権ベースの出資比率は日航、カンタスともに33.3%で変わらない。
ジェットスターが10月に発表した2014年6月期決算(単体)は、最終損益が111億円の赤字となり、経営立て直しが急務となっている。ジェットスターは今回調達した資金を、財務基盤の強化に加え、来年前半に計画している国際線進出などの事業拡大策に活用する。関西空港の第2拠点化は6月に始まっており、国際線進出と合わせて機材の稼働率を高め、収益改善につなげる考えで、2年以内の黒字化達成を目指している。