東芝は18日、東武鉄道に回生電力貯蔵装置を納入したと発表した。この装置は鉄道車両の減速時に発生する回生電力を貯蔵し、加速時に放電でき、電力を有効活用できる。東武アーバンパークライン(野田線)の運河駅構内に設置され、22日から稼働を開始する予定。東芝は、ほかの鉄道会社にも販売を広げたい考えだ。
今回、東芝が納入した回生電力貯蔵装置はリチウムイオン二次電池に電力をためる方式を採用している。鉄道車両は、駅に到着する時に減速するが、その際、余剰電力が発生する。この電力を回生電力貯蔵装置にためることで、ほかの鉄道車両が加速時に放電できるという。
電力を安定供給でき、有効活用できるメリットもあるため、国内の鉄道会社の間で採用が増えている。回生電力貯蔵装置については日立製作所、明電舎、GSユアサなども提供している。東芝は今回初めて鉄道会社に納入した。今後、海外の鉄道会社にも売り込んでいく方針だ。