リニア新幹線で試される日本の掘削技術 「今世紀最大の難工事になる」 (2/3ページ)

2014.12.18 05:52

L0系車両=山梨リニア実験線(鴨川一也撮影)

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 シールド工法は土砂や粘土など軟らかい地盤に向いており、円筒状のシールドマシンでトンネルを掘削しながら、地盤の崩壊を防ぐために高強度のパネルでトンネルの形状を保つ方法だ。だが、今回は深さ100メートル前後の地点を掘るため「これまで経験のない高水圧下での施工になる」(清水建設幹部)という。

 山岳部はさらに問題を抱える。標高3000メートル級の山々が連なる南アルプスなどを貫通するため、掘削地点から地上までの高さ(土被り)は最大1400メートル。土の重みに加え、地下水にも高い圧力がかかっており、地盤の崩壊や大量の出水が起これば工事はたちまちストップする。

 このため今回は山岳工法の中でも、主に「NATM(ナトム)」と呼ばれる工法を採用する。発破・掘削して土砂を運び出した後、岩盤が崩れないようアーチ状の鋼鉄を埋め込み、さらにコンクリートを吹き付け、ボルトを打ち込む。地盤の安定を確保しながら掘削していく方法だ。

四方を海に囲まれ、山地が多い日本。その建築史は…

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