重工メーカー各社は、新興国などを含む国内外の航空各社の旺盛な航空機需要に合わせ、航空エンジンや機体の増産に向けた設備投資を強化する。川崎重工業は、航空関連事業の増産対応と同時に省力化を図るため、航空エンジンなどを製造する西神工場(神戸市西区)で、生産がピークを迎える2017年まで、毎年数億円規模を投資し、製造ラインの自動化対応を行う。三菱重工業やIHIも、新たな航空関連製造ラインで自動化対応を強化するなど、生産効率化を進める。
川崎重工の西神工場では、米ボーイングの中型機「787」向けの航空エンジン「トレント1000」と、欧エアバス「350」向けの「トレントXWB」の製造について、現在の月10台から、ピークとなる17年に35台まで増やす計画。各工程で自社製ロボットなどを投入することで、増産しても製造ラインの人員増を最小限に抑え、コストダウンを図る。