トヨタ自動車の2014年の世界販売台数(ダイハツ工業と日野自動車を含む)が3年連続で世界一になることがほぼ確実となった。前年比4.2%増の1014万台だった独フォルクスワーゲン(VW)を上回るとみられるため。ただ、VWの急激な拡販で15年は逆転を許す恐れもあり、トヨタは15年度まで3年間凍結した工場新設の解禁に向けて調整に入った。
「凍結が解除されれば再び成長する。階段を上がるつもりだ」。米国トヨタ自動車販売のジム・レンツ社長は12日、米デトロイトで開かれた北米国際自動車ショーの会場でこう述べ、工場の新設による生産・販売の拡大に意欲を示した。
トヨタは14年の販売実績を今月下旬に発表するが、昨年掲げた前年比2%増の1022万台から大きく変動しない見通し。世界3強のもう一角を占める米ゼネラル・モーターズ(GM)も1000万台程度にとどまるとみられ、トヨタが世界一を“防衛”したもようだ。