国際的評価で勝る「MRJ」 敵愾心むき出し…中国「ARJ」が焦るワケ (3/6ページ)

2015.1.18 07:00

中国が近く就航する小型ジェット機「ARJ」(ユーチューブより)

中国が近く就航する小型ジェット機「ARJ」(ユーチューブより)【拡大】

 だが、英アセンド・フライトグローバル・コンサルタンシーのロブ・モリス氏は米ウォールストリート・ジャーナルに「MRJは2033年までに、リージョナルジェット受注のうち22%を獲得することができるだろう」と語り、早くもMRJが2強に割って入ると予想する。

 MRJは、同型の競合機に対して燃費性能で20%程度優れ、貨物室の位置を工夫するなどして客室空間を広くするなど、日本の技術力を遺憾なく発揮した点が高く評価されている。今後、急速に市場拡大が見込まれるリージョナルジェット市場では、ブラジル、カナダの2強に加え、日本のMRJを加えた三つどもえの競争になるというのが、航空関係者の間での一致した見方だ。

 開発に12年で「設計古い」

 一方、どんなにアピールしても、現時点で世界の航空市場でほとんど“無視”されている中国のARJ21。それにはそれなりの理由がある。

 ARJ21の開発が始まったのは02年。MRJの開発が始まった08年には、すでに初飛行にもこぎつけ、10年には引き渡しの予定だった。

中国以外の航空会社にとっては、そもそも購入の選択肢に入らない

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