日立製作所は11年度から、アジア各地の大学生を対象に現地で会社説明会を開き、理工系人材の採用を強化している。14年度に入社した約600人の大学新卒者のうち約1割を留学生を含む外国人が占めた。海外の大学卒業者はまだ少ないものの、広報IR部は「グローバル化が進む中で、今後も積極的に採用したい」としている。
レボコミュニティは、インドネシアのほかにもベトナムやタイのトップクラスの大学と提携し、日本語講座を開いており、今後も他の国・地域に広げていく計画という。
こうした取り組みに、事業のグローバル化を進める日本の企業も期待を寄せる。成長著しいアジアで事業を飛躍させるには若くて優秀な現地の人材を囲い込む必要があるからだ。
欧米企業もアジア市場の強化を課題に掲げており、アジア系の人材をめぐる国際的な争奪戦は過熱しつつある。英語圏ではない日本の企業は不利な立場にあるだけに、人材サービス会社が主導する海外での日本語教育の浸透に対する期待は日増しに高まっている。(佐竹一秀)