三井物産は6日、スペインの風力発電用タワー製造会社に出資すると発表した。出資したのは風力発電のタワー製造で世界最大のGRIリニューアブル・インダストリーズ社を統括する持ち株会社のエオリカ社。エオリカの第三者割当増資引き受けや発行済み株式取得で、同社の25%を約154億円で取得する。
GRIはスペイン、ブラジル、インド、トルコなど6カ国10拠点で生産しており、近く、洋上風力で先行する英国にも製造拠点を設置する計画。
三井物産は同じ系列のスペインの自動車部品大手ゲスタンプの米州事業部門にも出資し、自動車プレス部品に加え、欧州を中心に需要拡大が見込まれる洋上風力のグローバル展開も加速する。
すでに洋上風力の土台になる海洋構造物の技術支援会社、英グローバル・エナジー・ホールディングスと合弁会社を設立し、海洋構造物の設置、修理事業も手がけている。タワー製造会社への出資で、洋上風力市場への取り組みを本格化する。