ファナックが27日発表した昨年度(3月期)の通期連結決算は、最終利益が前期比87.1%の2075億円となった。過去最高で、従来予想を大きく上回る初の2000億円超えとなった。スマートフォン(スマホ)の金属ケースなどを加工するロボマシン事業が全体の収益を大きくリードした。
営業利益も81.5%増の2978億円と大きく伸びた。売上高は61.8%増の7297億円なので、売上高営業利益率は40%台に達する。
売上高のうちロボマシン事業は前期比3.6倍に増えて2951億円に達した。全体の4割を占める。ファクトリーオートメーション事業は13.4%増の2525億円、海外で好調なロボット事業は23.9%増の1819億円と、主要部門はそろって好調だった。
またこの期の決算から配当性向を従来の2倍の60%へと引き上げ、株主還元を強める措置をとった。
今期(2016年3月期)の売上高は12.0%増の3840億円と2けたの増収を予定するが、収益はやや落ち着いて最終利益は7.9%減の1912億円を見込む。