【知恵の経営】守成は創業よりも難し (1/2ページ)

2015.4.29 05:00

 □アタックスグループ主席コンサルタント・丸山弘昭

 顧問先の引抜鋼管メーカー、旭鋼管工業(埼玉県草加市)の創立50周年記念の会に参加した。現社長は創業者の父親の苦難とは別の、多くの課題を乗り越えてきた。

 先代は「パイプの引き抜き加工・問屋をやりたい」と大手製造業を50年前に退職し、創業した。会の席上、社長は「信用がないため仕入れ先からは製品を卸してもらえず、販売先の倒産で代金が回収できなかった。家に差し押さえの赤紙が貼られたこともあった」と当時を振り返ったが、先代は苦難を乗り越え事業を拡大した。

 社長は大学卒業後、10年余り地元金融機関に勤務し、将来を嘱望された金融マンだった。20年ほど前、先代が体調を崩し母親の懇願もあって入社した。先代から実情を知るために取締役会はじめ、さまざまな会議に顔を出すことを指示された。1996年には先代の長年の夢だった最新の工場建設も着手。30億円もの借入金を、社長はどう返済するかで悩んだ。

 2001年、先代から経営をバトンタッチされた。経験豊富な古参役員もいる中で、経営のかじ取りに大変な苦労をする。就任時は「後継者にならなければどんなに楽だったか」とさえ思った。「守成は創業よりも難し」だ。

 そんなころ尊敬している先輩経営者から「愚痴が多すぎる。うまく行かないのをすべてまわりのせいにしている」とアドバイスされ、社長は眼をさまされた。一番の理由は自分の考え方にある。この一言で迷いが吹っ切れ、改革に着手した。

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