世界に誇れる座り心地 「レクサス」品質を凝縮した新幹線のグランクラス (4/5ページ)

2015.5.12 06:35

北陸新幹線の最上級クラス「グランクラス」の座席を開発したトヨタ紡織の担当者=4月3日、愛知県豊田市の同社猿投工場

北陸新幹線の最上級クラス「グランクラス」の座席を開発したトヨタ紡織の担当者=4月3日、愛知県豊田市の同社猿投工場【拡大】

  • 「グランクラス」の2人掛け座席。誰が座っても一定の座り心地を求めて開発した

 短期間で効率よく

 開発期間も違った。自動車は開発から完成まで数年かけることが多いが、グランクラスの座席の場合は1年に満たなかったという。北陸新幹線用のE7系は、金沢開業の1年前にあたる14年3月から営業運転に入ることが決まっていたからで、試運転の期間を考慮すると、鉄道車両メーカーに納入するまでわずか数カ月しかなかった。「JRの関係者から『間に合わないのでは』と心配された」(傍嶋(そばじま)政道ACT推進部長)ほどだ。

 そこでトヨタ紡織は試作の初期段階から、生産を担う富士裾野工場(静岡県裾野市)の担当者に、開発拠点である猿投工場(愛知県豊田市)に何日も泊まり込んでもらい、どうしたら品質の良い座席を効率よく生産できるかを議論。その都度、図面に反映させていった。

 猿投工場では時間軸に沿った形で、それぞれの持ち場でやるべきことをすべて書き込んだ大きな紙を会議室に貼りだした。始業時と終業時、そして休憩時間にも従業員が必ずチェックした。打ち合わせなどもその部屋で行い、関係する全従業員が情報を共有できるように努めた。

「『世界に誇れる立派な座席を作ろう』という気持ちが出来上がっていた」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。