富士フイルムは21日、スマートフォンやデジタルカメラで撮った写真データをまとめて保管し、自動で整理する機器「ワンダーフォトボックス」を6月5日に発売すると発表した。複数の機器で撮ったままにしてある写真データを整理したいというニーズにこたえる。同社が展開するプリントやフォトブックなどのサービス利用につなげる狙いもある。
1テラバイトの容量のハードディスクドライブが搭載され、約15万枚の写真データが保管できるという。SDカードなどから取り込んだデータは、同社の解析ソフトにより、何が写っているかを自動判別して分類。カレンダーと組み合わせて時系列に並べるだけでなく、写っている人物ごとに分けたり、「夜景」「海」「ペット」など被写体別にも整理される。また、人物の表情やピント、明るさから写りのよさを評価する機能もある。
写真はテレビ画面などで閲覧可能。パソコン用のプリンタでは印刷できないが、インターネット経由で同社のプリントサービスを申し込める。また、好きな写真をまとめて製本した「フォトブック」も注文できる。市場想定価格は3万5100円程度。
同社の山元正人イメージング事業部長は、「スマホの普及で撮影する枚数が増え、画像整理に困っている人が多い。悩みを解決できる『魔法の写真箱』だ」とアピールした。