--観光地などでの手作り体験との違いは
「ツアー客などを相手にしたワークショップはたくさんあるが、観光客向けに簡略化されている。しかし当社が紹介する体験講座は本物の職人に会って話を聞き、本来のものづくりを体験する。例えば新潟県燕市の銅を金づちで打ち起こして、やかんや茶器などを作る『鎚(つい)起銅器』製作の玉川(ぎょくせん)堂では、工房で職人から直接習う。道具も職人と同じものを使用する。1枚の銅板から5時間かけてぐい飲みを作りあげる。ほかに染め物やみそ造りなど、本物の職人の技術を学べることで30代の女性を中心に着実に参加者を集めている」
--今後の展開は
「全国各地のものづくりの現場に足を運んでもらうため、ツアーを立ち上げる構想もある。また伝統工芸に関心がない人にも目を向けてもらうため、食やファッション、音楽などの、より関心を持つ人が多いジャンルに対象を広げ、地域おこしに貢献したい。5都道府県の30社と提携しているが、今年中に全都道府県でおのおの1つ以上の商品を紹介したい」(佐竹一秀)
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【プロフィル】中村真一郎
なかむら・しんいちろう 早大政経卒。2000年金属メーカー入社。05年オールアバウトに入社、ショッピング事業部長を経て、13年1月、続を設立し、現職。40歳。埼玉県出身。
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【会社概要】続(つづく)
▽本社=東京都渋谷区渋谷1-17-1 TOC第2ビル3階
▽設立=2013年1月
▽資本金=100万円
▽事業内容=ものづくり体験の企画・運営・販売、eコマースとウェブメディアの運営・編集など