スカイマーク再生計画案、主要スポンサーANAと大口債権者に溝 「商談」が可決を左右

2015.5.29 21:54

スカイマークへの支援を決めているANAグループの全日空機(手前)とスカイマーク機

スカイマークへの支援を決めているANAグループの全日空機(手前)とスカイマーク機【拡大】

  • ANAグループ機材

 スカイマークは29日、再生計画案を東京地裁に提出し、経営再建が新たな局面に入った。7~8月にも開かれる債権者集会で計画案が可決されるには、大口債権者の同意が不可欠だ。ただ、ここにきて主要スポンサーであるANAホールディングス(HD)と、大口債権者との溝が表面化している。両者による今後の交渉と駆け引きが計画案の行方を左右する。

 計画案可決の成否を握るのがスカイマークの大口債権者である米リース会社のイントレピッド・アビエーションと欧州航空機大手のエアバスの動向だ。イントレピッドはANAHDによる支援参加に反対し、エアバスも現在の計画案に難色を示している。

 「ANAの参画が妥当と考える」-。当初、スカイマーク再生のスポンサーにANAHDの参加を望んだのは大口債権者サイドだった。それにも関わらず債権者が態度を一転させたのは、ANAHDと債権者との間にビジネスをめぐる思惑のずれが生じたためだ。

 ANAはエアバスに対して、26年3月以降で小型機「A320」計37機を発注。これまで築いてきた深い関係を踏まえて、計画案にもすんなり同意してもらえると考えていた。

 これに対し、エアバスはANAHDがスポンサーに加わったものの、当て込んでいたほど自社の航空機を購入してもらえないことに不満を持ったとみられる。日本市場はライバルの米航空機大手ボーイングの独壇場だったが、近年はエアバスが激しく巻き返しており、ANAへのさらなる食い込みが必要、と考えていたようだ。

 ANAにも容易に航空機の追加導入を決められない事情がある。同社はすでに中長期を見据えた機材調達計画を立て、昨年以降に80機以上の航空機を発注済み。機材戦略については「経営戦略、財務、経済合理性に基づき決定する」(長峯豊之ANAHD上席執行役員)とのスタンスで、追加発注には慎重だ。

 さらに、ANAはイントレピッドから、スカイマークがリース契約を解約した中型機「A330」の引き取りを打診されたが、協議の末、導入を見送った。既存の機種と異なるため、運用やコスト面でメリットが薄いと判断したためだ。

 債権者集会で計画案が可決されるには、債権総額の2分の1以上の同意などが条件となる。イントレピッドとエアバスの債権額の合計は債権総額の約6割を占めているため、両社が反対すれば計画案は否決される可能性が高い。このため、今後はANAHDと2社による交渉、つまり「商談」(関係者)に焦点が移る。

 「今後のANAHDのご努力で賛同は得られる」。記者会見で投資ファンド・インテグラル(東京)の佐山展生代表は、隣に座っていたANAHDの長峯上席執行役員に“プレッシャー”をかけた。いかに大口債権者に歩み寄ることができるか。スカイマーク再生の行方は、ANAが握っているといっても過言ではない。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。