西日本一のターミナルの大阪駅には1日5回の礼拝が欠かせないムスリム(イスラム教徒)のため、宗教を問わず利用できる礼拝施設を設置した。南海電気鉄道も昨年に大阪・ミナミで運営する商業施設に礼拝施設を設置するなど、受け入れ体制の整備が進む。
ただ、受け入れ態勢の整備では訪日客を待つだけに過ぎない。このため、鉄道各社は海外拠点の開設に動き出し、「国内の競合他社に先駆けて訪日客を“青田買い”する」(鉄道会社関係者)考えだ。沿線での需要の伸びが期待できないなか、海外で日本旅行の需要を喚起することで将来的なじり貧を打開する布石にしようとしている。