【マネジメント新時代】ドラッカー氏が残した精神的境地 (2/3ページ)

2015.7.4 05:00

「清里の父」と呼ばれるポール・ラッシュ氏の蔵書から見つかったピーター・F・ドラッカー氏のメッセージとサイン。ドラッカー氏はたびたび来日した=山梨県北杜市

「清里の父」と呼ばれるポール・ラッシュ氏の蔵書から見つかったピーター・F・ドラッカー氏のメッセージとサイン。ドラッカー氏はたびたび来日した=山梨県北杜市【拡大】

 収集は室町時代の水墨画が多い。なぜ室町時代なのかとの問いに対し、西洋美術では、芸術は鑑賞者に眺められるもの、見られるものであるが、室町時代の水墨画は、ともに生きるためのものであり、芸術は人の精神的な環境になるのであると語っている。購入する際も「真に語りかけてくるもの、家の中でともに暮らしたいと感じるものを基本に選んだ」とのこと。

 ドラッカー氏にとって、日本美術の鑑賞は異文化体験にとどまらず、人生において必要不可欠になっていたようだ。なぜ日本美術を収集し、鑑賞するのかとの問いに対し、「正気を取り戻し、世界の視野を正すために日本画を見る」と、常々話していたことを妻のドリス・ドラッカーさんは語っている。

 日本画についての彼なりの見解として、西洋絵画はルネサンス以降に幾何学的となったが、日本画は余白を重視するトポロジカル、つまり位相幾何学的なことに特徴がある。そのため、空間が重要であり、それを現実とみなし、視覚化することでデザインを完成させていると考えていたようだ。

 われわれは、マネジメントといえば「ハーバードビジネスレビュー」や海外の書物を読みあさり、そこにマネジメントのエッセンスが記載されているのではないかと考えてしまう。しかし、マネジメントの父といわれているドラッカー氏は、日本の14、15世紀の室町水墨画や、江戸時代の禅画までも挙げている。また、スティーブ・ジョブズ氏は禅宗に傾注し、白隠禅師を尊敬していたこともよく伝えられている。

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