【トップの素顔】大河原愛子(5)日系3世、女性アントレプレナーの挑戦 (2/2ページ)

2015.7.10 05:00

東京の自宅で家族らと。20代半ばで経営者となった(後列右)

東京の自宅で家族らと。20代半ばで経営者となった(後列右)【拡大】

 1回のセールストークくらいで、簡単には置いてはくれません。何回も何回も通っているうちに、紀ノ国屋やユアーズは次第にピザも置いてみようかとなりました。

 自宅にオーブンがあるような外国人が通う、そうした高級スーパーに狙いを付けたことがラッキーでした。1ドル=360円で輸入するピザクラストに比べてコストが安くなり、セールスに力を入れることで、少しずつですが売れ行きも良くなり、1年後に何とか黒字転換しました。

 ◆資金繰りに課題

 ただ、経営は簡単ではありません。ピザを販売しても60日とか90日の手形をもらったりするわけです。すると、その期間の社員の給料などの資金手当てができません。売り上げが増えても、お金が入ってこないと事業が回らないのです。

 その頃、20代の女性経営者はほとんどいません。ましてや日系3世。金融機関から全く信用されず、担保もなく、融資を受けることができなかったことが大きな問題でした。

 資金繰りに困り果てて、最初の1年間は父のポケットマネーから借金をしてしのぐこともありましたが、父から「自分で銀行に行き、借りないとビジネスは成り立たないよ」と厳しく言われていました。社長である父が保証人になることで、何とか融資してもらうような状況でしたが、このままでは行き詰まると、打開策をいつも模索していました。(ジェーシー・コムサ会長)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。