日立4~6月期、最終益3割増 円安効果と鉄道などが牽引 中国市場減速は警戒

2015.7.29 18:11

 日立製作所が29日発表した2015年4~6月期連結決算(国際会計基準)は最終利益が前年同期比31.3%増の549億円だった。円安効果に加え、昇降機や鉄道、高機能材料などの事業が好調だった。税引前利益は23.2%増の1426億円。売上高は6.9%増の2兆3140億円で、4~6月期として過去最高を更新した。

 事業別では、高機能材料が牽引(けんいん)した。昨年、日立金属が買収した米国の鉄鋳物世界最大手ワウパカ・ファウンドリーの業績が反映されたほか、自動車向け部品が好調だった。また、海外で昇降機や鉄道、産業機器の受注を堅調に伸ばした。

 為替も大きく寄与した。「14年4~6月期は(1ドル=)102円だったが、15年4~6月期は122円だった」(中村豊明副社長)。同社は、16年3月期に海外売上高比率を50%以上にする計画だが、4~6月期は52%と好調な滑り出しとなった。

 ただ、懸念材料もある。日立建機の4~6月期の営業利益は中国市場の減速で62.6%減。中村副社長は「中国市場で一番影響を受けているのは油圧ショベルで、昇降機も新規受注が減少し、自動車も落ちている」と語るなど、警戒感を示した。

 16年3月期連結は売上高が1.8%増の9兆9500億円、税引前利益が15.6%増の6000億円、最終利益が42.5%増の3100億円と期初予想を据え置いた。

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