日本たばこ産業(JT)は31日、モスクワ工場を2016年末で閉鎖すると発表した。ロシアでの生産はサンクトペテルブルク工場に集約する。相次ぐたばこ税の増税で総需要の減少が続いており、生産能力の削減が不可欠と判断した。
モスクワ工場の紙巻きたばこの製造本数は14年で約400億本。従業員573人は全員が解雇となる見込み。これに伴い、16年12月期決算で5千万ドル(約62億円)を特別損失として計上するが、JTでは、生産態勢見直しで年間2000万ドル(約25億円)のコスト改善につながると見ている。
ロシアのたばこ総市場は14年で3047億本と、ピークの08年から約25%も縮小している。