日本マクドナルドは31日、一般の母親100人を国内外の加工工場や店舗の調理場に招くプロジェクトを展開すると発表した。7月末から同社特設サイト上で募集を始めており、8月以降、牛肉やチキンなどの加工工場の視察ツアーを開く。ママの厳しい目で食の安全を確認してもらい、昨年7月の使用期限切れ鶏肉問題で失った信頼の回復につなげる狙いがある。
マクドナルドの既存店売上高は6月まで17カ月連続で前年割れが続く。販売のてこ入れに向け、サラ・カサノバ社長は、31日の記者会見で「食の安全と品質の強化、お客さまからの信頼回復が何よりも重要になる」との認識を示した。
同社は、使用期限切れ鶏肉問題と1月の異物混入問題の発覚後、再発防止に向け、第三者機関による店舗の抜き打ち検査のほか、全店員に対し異物混入への対応策の研修を実施。また、品質の“見える化”も進め、ネット上で原料原産国や最終加工国の情報などを網羅的に開示している。
「目に見える変化を感じられるよう、できることはすべて行う」(カサノバ社長)方針で、あの手この手の信頼回復策で、集客の回復につなげたい考えだ。