「天才」偉大な船頭失った任天堂 対ソニーで屈辱、民主政権下の超円高に泣く (1/6ページ)

2015.8.1 07:02

米ロサンゼルスで新型ゲーム機「Wii」を説明する任天堂の岩田聡社長=2006年5月(ロイター)

米ロサンゼルスで新型ゲーム機「Wii」を説明する任天堂の岩田聡社長=2006年5月(ロイター)【拡大】

  • 4期ぶりの営業黒字を報告する任天堂の岩田聡社長(手前)=5月7日、大阪市中央区の大阪取引所(寺口純平撮影)

 任天堂社長の岩田聡氏が7月11日に55歳の若さで死去した。任天堂は平成27年3月期に4年ぶりに営業黒字に転換したとはいえ、主力の北米市場での不振など課題は山積し、改革道半ばでの悲報。最後の表舞台となった6月26日の株主総会で、岩田氏は「娯楽ビジネスはお客様に驚いていただくことに価値がある」との“遺言”を残した。携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」や据え置き型ゲーム機「Wii(ウィー)」といった革新的な製品開発を主導した「天才」の後を継ぐ経営陣による立て直しが急がれる。(藤原直樹)

 最後の表舞台で“遺言”

 「雨はほんとに記憶がないんですよ」

 京都市南区の本社開発棟で開かれた任天堂の株主総会で、同社幹部は空を見ながら、こうつぶやいた。株主総会は例年、梅雨の時期に開かれるが、任天堂の総会で雨になることはほとんどなかったという。

 岩田氏はその1年前、胆管腫瘍の手術を受けたことを公表し、療養のため前年の総会を欠席した。今年の総会は、岩田氏が2年ぶりに出席するとあって、600人を超える株主がつめかけた。

岩田氏は約1時間の株主からの質問をほぼ1人で回答

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。