パナソニックの照明の主な歴史【拡大】
現在、照明は省エネ性能に優れたLEDへの転換期を迎えている。
LEDの照明器具を発売したのは17年前にさかのぼるが、蛍光灯照明より価格が高く、普及は遅れていた。それが、東日本大震災後の電力不足に伴う電気料金の高騰を背景に、工場などでLED照明に交換する動きが企業などに広がっている。いまでは、パナソニックが国内向けに出荷する照明器具のうちLEDが約8割を占めるほどだ。
パナソニックは、省エネだけでなく、色の種類や明るさの調整が容易なLED照明のメリットをアピールして器具の販売を強化する方針で、店舗、オフィスのほか、住宅にも浸透していくとみている。販売量が増えれば、生産コストも抑えやすくなり、価格も下げられる可能性がある。
パナソニックは、国内だけでなく、中国や東南アジアなど海外でもLEDの販売を拡大させることで、照明事業の30年度の売上高を26年度比26%増の4千億円にすることを目指す。また蛍光灯の照明器具の生産からは撤退するが、蛍光灯そのものの販売は続ける予定だ。