夏本番の日本列島は一部を除いて連日猛暑が続き、ビール類や清涼飲料、アイスクリームなど夏場の定番商品が“バカ売れ”している。天候不順で夏商戦が不発に終わった前年比で1~4割伸びているケースもあり、景気の浮揚効果に期待がかかる。逆に、暑すぎるためか屋外の遊園地の客足は鈍く、明暗がくっきり出ている。
「予約が取りにくい状況が続いている」
こう話すのは、ビアガーデン「森のビアガーデン」(東京都新宿区)をグループ企業で運営するロイヤルホールディングスの担当者だ。関東地方が梅雨明けしたとみられる7月19日以降、晴天が続いていることで、連日、予約の問い合わせがひっきりなしという。
アルコール類では、キリンビールの発泡酒と第3のビールを含むビール類の7月下旬の販売数量は前年比12%伸びた。缶酎ハイも人気で、サントリースピリッツは「マイナス196℃ストロングゼロ」の7~9月の生産数量を前年同期比15%増やして対応する。
清涼飲料では、アサヒ飲料の麦茶飲料「六条麦茶」の梅雨明け以降の販売が4割伸びた。アイスクリームに関しては、コンビニ大手のファミリーマートが「梅雨明け以降の販売の伸びで、7月は約1割伸びた」(担当者)と話している。
一方、遊園地大手のよみうりランドは、7月のプール入場者数が前年同月比19%増で7月単月の過去最高を更新したが、遊園地の入場者数は約10%減った。
ゼンショーホールディングスが3日発表した傘下の牛丼チェーン「すき家」の7月の既存店売上高は、前年同月比2.7%減少した。客数が11.2%減少したのが響いた。