【社説で経済を読む】東芝問題で世界の「日本異質論」再燃? 他の先進国には理解不能な価値観 (1/4ページ)

2015.8.3 06:31

記者会見の冒頭、組織的な利益水増しについて頭を下げて謝罪する東芝の田中久雄社長(当時)ら=7月21日、東京都港区

記者会見の冒頭、組織的な利益水増しについて頭を下げて謝罪する東芝の田中久雄社長(当時)ら=7月21日、東京都港区【拡大】

 ■産経新聞客員論説委員・五十嵐徹

 巨額な利益の水増しが明るみに出て、歴代の3社長が引責辞任するなど異例の事態に追い込まれている東芝。

 第三者委員会(委員長、上田広一・元東京高検検事長)の調査報告書によれば、「不適切な」会計処理は少なくとも2008年度決算から継続的に行われ、水増し額は1518億円にも達している。東芝の社内調査分を含めると1562億円まで膨らんでいた。

 しかし、あくまでこれは、残存する資料から確認できた額。報告書では触れられていないが、07年度以前の決算でも利益の水増しは行われていた可能性が強い。

 日本の代表的企業による「不適切な」会計は、その巨額さにも驚かされるが、あまりの長期、かつ幅広い業務分野で行われていたことが衝撃的だ。

 再発防止誓ったはず

 わずか4年前の11年には、オリンパスの粉飾決算が発覚。やはり長期にわたる巨額な損失隠しが厳しい批判を浴びた。

「東芝トップの素養の低さにまず驚かされた」

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