生命保険業界で、若年層や女性、高齢者などの需要掘り起こしを狙い、保険商品の設計を見直す動きが活発化している。生保商品はこれまで横並び色が強かったが、各社は工夫を凝らして個性的な商品を相次いで開発。販売ルートの拡大にも乗り出した。
日本生命保険では4月に発売した医療保険「5つ星」の契約が7月末までに16万件を突破した。従来の保険商品を見直し、死亡保障額を低く抑える代わりに、がん、急性心筋梗塞、脳卒中の保障を重視したのが特徴だ。「生存中の保障を手厚くしたいとのニーズを持つ、結婚前の若年層や女性などを中心に販売が拡大している」(担当者)という。
同商品がターゲットとする顧客層を取り込もうと、新たな販路も開拓した。ニトリホールディングスと業務提携し、家具店「ニトリ」店舗内に保険代理店を10月に開く。就職や結婚を機に引っ越したり、出産で家族が増えたりして家具を購入する来店客の間で同商品の需要が高いと判断したためだ。