ポーター役ロボットは、内蔵するセンサーで宿泊客がきちんと後をついてきているか気配りするという。クローク役ロボットは収納作業の終了後に「いってらっしゃい」とばかりにごついアームを左右に振って見送ってくれる。
そんなロボットの愛嬌たっぷりの対応について、家族で宿泊した山梨県中央市の会社員、栗林毅さん(57)は「コンシェルジュ役のロボットと会話がかみ合わなかったが、それもまた面白い」と満足げな表情だ。
しかし、現在のロボット製造の技術では越えられない限界も存在する。寝室内はベッドを整えて、髪の毛が1本も落ちていない状態に保つ必要があるが、このような細かい作業は現在のロボットでは不可能という。
この限界にも同社はロボット製造の技術革新で挑む方針だ。ハウステンボスの高田孝太郎執行役員は「変なホテルの『変』は、どんどん変化する最新技術に合わせて変化、進化するという意味を込めた。ゼロ号店でまずチャレンジして形にしていきたい」と話している。
運営ノウハウを蓄積した上で、同様のホテルをグループ会社が運営する「ラグーナテンボス」(愛知県)にも計画し、その次は海外進出を視野に入れている。