世界最大級のゲーム見本市「東京ゲームショウ2015」が17日、千葉市の幕張メッセで開幕した。海外の出展社数が初めて国内勢を上回り、国際色が豊かになったほか、仮想現実(VR)技術を使ったゲームを体験できるコーナーが目立った。また、ユーチューブやアマゾン子会社など、ゲーム動画をインターネット上に配信する会社が相次いで初出展した。ゲーム体験をめぐる革新や共有の動きが、市場拡大を後押ししそうだ。(高橋寛次)
会場内で、体験に長い行列ができたのが「プレイステーション(PS) VR」だ。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のシステムで、ゴーグルのようなヘッドセットを装着して視覚、聴覚ともにゲームの世界に没入できる。同社の据え置き型ゲーム機「PS4」で楽しむ。例えば、剣で闘うゲームの場合、敵が目前まで迫ってくる迫力十分の臨場感を味わうことができる。
SCEのアンドリュー・ハウス社長は「『これまで想像でしかできなかったことができる』と、ゲームソフト開発者の関心は高い。新たな才能が業界に入ってくるだろう」と強調した。
ヘッドセットでは、米フェイスブック傘下のオキュラスも出展。同社と韓国サムスン電子が共同開発したシステムはすでに発売済み。グリーはオキュラスのヘッドセットを使って、2人同時に「宝探し」を楽しめるVRゲームを出展した。