--日本をスタートアップにとって良い環境にするために一つ変えられるとしたら、何を変えたいですか
「金融規制がもっと簡素化されないものかと思います。例えば、(オンライン決済の)ペイパルは進出当初日本ではオフィスを構えられず、シンガポールから日本事業を運営していました」
「でも、たった一つ変えるならば、大企業にスタートアップともっと積極的に仕事をしてほしいですね。大企業とスタートアップを引き合わせるイベントなども開かれ、以前よりは状況はよくなっていますが、それでも大企業は単純な購入の決断に半年もかかることがあります。同じ期間にスタートアップであれば、製品を一から開発してリリースするところまで進めます」
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Conyacは、現在オリンピックや訪日観光客向けの翻訳需要の高まりを受けて成長している。しかし、エニドアの日本市場での長期的な成長は、既存の日本企業が物事のやり方をいかに変えていけるか、新しいプロセスや新しい企業を試す気がどれだけあるかにかかっている。見方によっては、同じことが既存の日本企業自体の長期的な生き残りを占うものだと言ってもよさそうだ。