国道9号線は大田から益田までが日本海沿いで、そこからは内陸に向かい、山間の小京都・津和野付近を経て瀬戸内に出る。この区間は山岳路なのだが、先に述べた京都北方の国道477号線とは異なり、全線2車線の高速ワインディングロードだ。
ボルボV60の変速プログラムは「ECO+」「D」「S」の3モードがある。この区間ではもっともスポーティなSモードも試してみたが、他のモードとはフィーリングが別物で、D4エンジンがれっきとしたハイパワーディーゼルなのだということを如実に体感することができた。
スロットルの踏み込みが深い場合、回転制限の5000rpm付近までをきっちり使い、即座に自分の望むだけパワーを出せる。ディーゼルは高回転のフィールが苦しいというイメージがあるが、D4は高回転まで引っかかり感や頭打ち感がほとんどないまま、一気呵成にタコメーターの指針が跳ね上がる。パワードライブを楽しみたいときは、迷わずSモードに入れるといいだろう。ただしSではスタートストップ機構(アイドリングストップ)が作動せず、またアイドリングの回転数も上がるため、市街地ではおすすめできない。