28日に報道公開された東京モーターショーで、ホンダは来年3月に国内で発売する新型の5人乗り燃料電池車(FCV)「クラリティ フューエルセル」を世界初公開した。初年度はリース販売で200台の契約を目指し、平成29年にも通常販売を開始。トヨタ自動車が昨年発売したFCV「ミライ」に真っ向勝負を挑む。
ホンダの新型FCVは本体価格が766万円と、ミライ(723万6000円)より高価になった。だが、3分の水素充てんによる走行距離は700キロ以上(参考値)と、ミライ(約650キロ)を大幅に上回った。
ホンダは燃料電池システムを従来型より33%小型にし、ボンネット内に設置することで車内空間を確保。5人乗りにすることで、4人乗りのミライと差別化を図った。
来年3月の新型FCVに合わせて小型の外部給電器も発売する予定。ホンダの八郷隆弘社長は、「環境性能はもちろん、運転する楽しさや使う楽しさを併せ持った新型車だ」と話した。