技術者たちのプライドがつまった機体が飛び立った。三菱航空機(愛知県豊山町)が開発を進める国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)が11日、初飛行に成功した。
相次ぐ計画延期を乗り越え、試行錯誤を繰り返した末にたどり着いた快挙。機体開発に携わってきた企業の関係者たちは社屋の窓やテレビから見える機体の姿に歓声を上げた。
離陸直前のMRJ。その脇では搭乗員と整備士ら約20人が円陣を組み、集中を高め合う姿があった。まもなく「ズォー」という金属音の混じった音を響かせ、MRJは愛知県営名古屋空港(豊山町)を離陸した。
主翼の部品を納入する加藤製作所(岐阜県中津川市)では、就業時間前から技術部門の担当者ら約10人が社内の一室に集合。テレビに離陸の瞬間が映し出されると、「やったー」と叫んだ。