ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制逃れ問題で、米環境保護局(EPA)は20日、今月新たにソフトウエアの不正を指摘した対象車両が、グループ傘下の高級スポーツカー「ポルシェ」を含めて米国に計約8万5000台あることを明らかにした。米メディアが報じた。
VWは不正を否定してきたが、EPAが問題視するソフトの搭載を認める姿勢に転換。ポルシェもリコール(回収・無償修理)を迫られる可能性が強まった。
これまでEPAは、VWとポルシェ、傘下の高級車ブランド「アウディ」の2014~16年型のディーゼル車が対象で、台数は「少なくとも1万台」としていたが、新たに09~13年型も含まれることが分かった。
EPAは、引き続き調査を進め「あらゆる適切な対応を取る」と説明している。
このソフトは、排気量3000ccのディーゼルエンジンに用いていた。VWでは今回の対象車とは別に、米国の約48万2000台のディーゼル車に不正なソフトを搭載していたことが明らかになっている。(ロサンゼルス 共同)