セイコーエプソンは1日、使用済みの紙から新しい紙を生産する「スマートサイクル事業」を開始し、3~5年で売上高100億円を達成するとの目標を示した。第1弾として、紙を作る際に通常は必要となる水を使わずに紙が作れる世界初のオフィス製紙機「ペーパーラボ」を来年中に商品化し、企業や自治体向けに販売する。
エプソンによると、同様の事業を行っている競合他社はまだないといい、循環型オフィスの普及拡大に貢献したい考えだ。
ペーパーラボは、独自開発した技術で使用済みの紙を繊維に戻し、用途に応じて結合素材で強度を高めたり、色や香りをつけたりすることが可能。オフィス用紙や名刺などさまざまな種類の紙を生産する。
再生開始ボタンを押せば、約3分で1枚目の新しい紙が出来上がる。A4サイズの紙だと1分間に約14枚、1日8時間の稼働で6720枚の新しい紙をオフィスで作ることができる。