□ゆうちょ銀行社長・長門正貢さん(67)
--今後の資産運用の方針は
「今春に発表した2017年度までの中期経営計画で、高いリターンを目指すサテライト運用を46兆円から60兆円まで増やすと明記している。従来の投資物件だけでなく、リスクコントロールした上でファンドへの投資もやる。資産運用の専門家を年内に10人ほど外部から招いて投資を深掘りする」
--収益力強化への成長戦略は
「手数料収入も増やす。従来は他社が作った投資信託商品を233の直営店と約1300の郵便局で扱っていたが、分かりやすくリスクの低い商品を全国のネットワークを使って売っていきたい。三井住友信託銀行、野村ホールディングスとの投信の新会社でこの新しい投信を作る。2万7000台という圧倒的台数を持っているATM(現金自動預払機)では、もっと提携先を増やしたい」
--地方銀行との協力はどう考える
「地銀の頭取と会うたびに前向きな声を聞いている。郵政民営化委員会で進んでいる預入限度額の議論がある程度、結論が出たところで初めて具体的な話をできるのではないかと思っている。もう少し落ち着いた方がこういう話はしやすいと思う」