【ビジネスのつぼ】帝国ホテル東京 白ワイン「峡東」 (1/4ページ)

2015.12.21 05:00

ワインのブレンディングに初挑戦した帝国ホテル東京の伊藤靖彦さん(右から2人目)と李哲三さん(中央)

ワインのブレンディングに初挑戦した帝国ホテル東京の伊藤靖彦さん(右から2人目)と李哲三さん(中央)【拡大】

  • 2人のソムリエは原酒のテイスティングを重ね、華やかな香りのワインを生み出した
  • 国産ブドウ品種を使った白ワイン「峡東」
  • 初のコース仕立ての朝食メニュー「ルスティルティエリー」

 ■ソムリエ2人の挑戦 醸造会社も協業

 開業125周年を迎えた帝国ホテル東京で、国産ブドウ品種を使った白ワイン「峡東(きょうとう)」が、数量限定で販売されている。普段は料理に合ったワインを選定・提供するのが役割のソムリエ2人が、ワインのブレンディングに初めて挑戦。当初、“門外漢”との協業に消極的だった醸造会社の職人の心を動かし、華やかな香りにこだわった期待以上のワインに仕上げた。

 ◆訪日外国人に紹介

 開業記念の商品として、オリジナルワインの検討が始まったのは約3年前。その後、2020年東京五輪の開催も決まり、メード・イン・ジャパンのワインを訪日外国人に紹介する場を提供したいと考えた。当時の定保英弥総支配人(現社長)から担当を任されたソムリエの伊藤靖彦さんと李哲三さんは早速、購買部門担当者と相談し、国産ブドウの品種を使ったプライベートブランド(PB、自主企画)に協力してくれる醸造会社を探し始めた。「日本のアイデンティティーを感じられるブドウの品種といえば甲州だ」(李さん)と決めていた。

 しかし、最初に協力を依頼した醸造会社にやんわりと断られた。「ソムリエがワインのブレンドを手掛けることは、コックに調味料について口出しするのと同じで、『その領域を踏み越えてはいけない』という思いがわれわれにもあった」(伊藤さん)。プロジェクトは暗礁に乗り上げてしまった。

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