【Bizクリニック】福祉の再生へ「25年モデル=介護ver4.0」 (2/2ページ)

2015.12.22 05:00

 介護報酬による収入が売り上げの90%近くを占める以上、需要に合わせた供給の拡充という本来あるべき姿には到達できない。介護報酬に頼り切らない介護事業モデルの実現は道半ばではあるが、それを介護ver3.5と位置づけ、介護報酬と自費収入が最適に配分されたハイブリッドモデルが「2025年モデル=介護ver4.0」のあるべき姿なのではないか。

 コンセプトは「混合介護」である。介護保険法創設時の理念は変えずに、現場を知っている経営者、経営を知っている介護職員をより多く輩出し、優れた事業モデルを新たに構築しなければならない。

 筆者が04年から始めた夜間対応型デイサービス(いわゆる「お泊まりデイサービス」)は、最も低コストで地域包括ケアシステムを実現するための一つの挑戦であり、社会保障制度の健全な持続に対する処方になり得ると考えたのがきっかけである。先人たちが築いた豊かな社会資源を分解し再構築していくこと、「協業」により地域の資源を最大限有効活用していくことで、「福祉の再生」がなされなければならない。

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【プロフィル】藤田英明

 ふじた・ひであき 明治学院大社会卒。1998年社会福祉施設に介護職として入り、生活相談員、事務長、施設長、理事などを経て2004年起業。日本介護福祉グループ代表取締役のほか、社団法人全国通所介護事業者連絡会会長、社団法人日本介護事業連絡会理事を務める。40歳。東京都出身。

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