そのレコチョクで音楽配信事業に携わり、グーグル・プレイ・ミュージックでパートナーシップマネージャーとなった鬼頭武也氏は「音楽コンシェルジュのような人を置き、機械では類推できない、人の香りがするプレイリストを提供する」といった取り組みで、聴く側に広がりを持ってもらおうとしている。
それぞれにサービスに特徴を出しながら、ユーザーの確保に努めているストリーミング音楽配信サービスだが、肝心なのはどれだけの楽曲を確保できるのか、また、無料の音楽が蔓延する状況に、有料サービスとしてどう対抗していくかといったこと。これについてKKBOX Japanの八木代表は、「音楽をクリエイトしている人たちが自慢できるサービスにしていく」必要性を訴えた。
エイベックスとサイバーエージェントが設立したAWAも、LINEが手掛けるLINEミュージックも、ゲームのような収益性の高い事業を持ちながら、音楽を取り扱う意義を感じて事業に参入している。「音楽をキング・オブ・コンテンツだと信じている人がメンバーとしてやっている」と八木氏は感じており、こうした思いを音楽業界にも分かってもらい、提供楽曲の拡大につなげていくという。