転落防止用ホームドアの設置を容易にするとともに、乗り場を外国人観光客にも分かりやすくした。また各ドア上部に多言語案内を表示する17インチ液晶画面も設置する。
他にも西武、東武、京成、京急など首都圏の主要鉄道で車両改良計画が進んでいる。
東武鉄道広報は「五輪をきっかけに生じる訪日客や国内需要を取り込みたい」と意気込む。
中づりが復活
こうした動きについて、鉄道アナリストの川島令三さんは「五輪で東京に注目が集まる時期。海外への輸出も意識しているのだろう」と分析する。
川島さんが注目するのはJR東のE235系に中づり広告が復活したことだ。当初、中づり広告は全廃予定だったが、「紙の良さを生かした方がいい」(JR関係者)との意見で営業開始前に急遽(きゅうきょ)、設置が決まったという。
川島さんは「週刊誌メディアなど液晶画面化に反対する勢力もある。一方でラッピングトレインというアナログの最たる広告も存在する。デジタル化の中でアナログ的なものをいかに残していくか、両者の駆け引きが今後も続くだろう」と分析している。(市岡豊大)