私的年金で公的制度補完 生保協提言へ 国が一定額補助

2016.1.6 08:08

 日本生命保険、明治安田生命保険など保険会社の業界団体である生命保険協会は5日、公的年金を補完する私的な個人年金「長寿安心年金」(仮称)の創設を2月にも政府に提言する方針を固めた。公的年金制度は中長期的な改善を目指しつつも少子高齢化を背景に大幅な改善は困難で、支給水準の低下は避けられない見通し。個人年金に国が補助するドイツの「リースター年金」を参考に、加入者に一定額を国が補助する仕組みを働きかける。

 長寿安心年金は全国民を任意の加入対象者として、年金支給期間に期限を定めず、加入者が支払った保険料分の元本を保証する仕組み。現在、民間の保険会社が販売する年金保険のうち、終身年金の加入者は利回りの低さもあって少ない。長寿安心年金の創設は終身年金の加入率を高める契機にもなりそうだ。

 参考にするのは、ドイツの年金制度だ。少子高齢化や社会保障財政が逼迫(ひっぱく)するなかで、ドイツは公的年金の給付水準の引き下げとあわせ、私的なリースター年金を2001年から導入。14年の契約件数は1600万件と、対象者3千万人の半数を超える水準となっている。

 ドイツの場合、加入者は最低掛け金として年60ユーロ(約8千円)の支払いが求められる一方、「補助金」か「所得控除」のいずれか有利な方が受けられる。

 補助金の場合は、基本補助金として年154ユーロ(約2万円)が国から加入者に支払われる。その上で、例えば、年収4万ユーロ(約510万円)の独身会社員が月120・5ユーロ(約1万5千円)の保険料のリースター年金に加入している場合、67歳から月2万8千円の年金を受け取れる仕組みだ。

 生保大手はこうした事例をもとに、私的年金を拡充して公的年金への依存を是正すれば、政府の社会保障給付費の増大を抑制できる利点があると考えている。働き方の多様化で非正規労働者の割合が増えており、厚生年金、企業年金の適用から外れているケースも目立っているため、長寿安心年金で補完的な役割を果たせるとみている。

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