放医研と東芝、腫瘍治療の新装置開発 360度から重粒子線照射

2016.1.9 07:08

放射線医学総合研究所と東芝が完成させた重粒子線がん治療用回転ガントリーの照射室=8日、千葉市

放射線医学総合研究所と東芝が完成させた重粒子線がん治療用回転ガントリーの照射室=8日、千葉市【拡大】

 放射線医学総合研究所(放医研、千葉市)と東芝は8日、360度の角度から、がん腫瘍に重粒子(炭素イオン)線を照射し、治療ができる軽量・小型の回転ガントリーを完成させたと発表した。治療台を傾ける必要がなく、脊髄や神経などを避けて多方向から照射ができ、患者の負担軽減につなげる。放医研の新治療研究棟に設置し、2016年度内に実用化する予定で、山形大医学部の重粒子線がん治療施設にも導入する方針だ。

 重粒子線がん治療は、放射線治療の一種。重粒子を病巣にピンポイントで照射することによって、がん腫瘍を死滅させる。痛みがなく、切開しなくてよいため体力のない高齢者でも治療でき、治療期間も短くなるなどのメリットがある。

 設備が大がかりで費用も高額になるなどの難点もあるが、完成した回転ガントリーは超電導磁石を採用し、直径11メートル、長さ13メートルとコンパクト化を実現。治療室には腫瘍に線量を集中できる3次元スキャニング照射装置と、腫瘍の周辺の動きを追跡するX線呼吸同期装置を搭載した。

 東芝は医療機器子会社、東芝メディカルシステムズ(栃木県大田原市)を売却する方向だが、重粒子線がん治療用装置は東芝本体が手がける。

 この日会見した綱川智副社長は「全世界へ供給し、医療に貢献したい」と述べた。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。