ベンチャーキャピタル(VC)の日本アジア投資(JAIC)が、岩手県一関市内の2カ所で建設を進めていた大規模太陽光発電所(メガソーラー)が、6月までに順次、運転を始める。同社は2年前、メガソーラー投資事業に参入し高知県東洋町を皮切りに、全国各地でメガソーラーを立ち上げており、2015年10月末時点で発電規模85メガワット(1メガ=1000キロ)の事業化にめどをつけた。数年以内に100メガワットにまで増やす計画だ。
一関市の南、宮城県との県境付近にある「金沢(かざわ)発電所」の発電出力は10.8メガワットで、年間の発電量は一般家庭約3300世帯を賄える量に相当する。地元の森林組合から土地18ヘクタールを借り受け、昨年3月に着工。約4万2000枚のパネルの設置が11月までに完了。発電した電気を東北電力の高圧送電線につなぐ「特高連系変電所」も完成しており、メガソーラーの試験運用を経て、12月25日に運転を開始した。
一関市の東にある「藤沢町発電所」も地元地権者から4ヘクタールの土地を借り、昨年4月に着工。約8300枚のパネルが設置された。出力は2.3メガワットで一般家庭約680世帯分の電気を賄う。16年6月頃の運転開始を予定。両発電所とも全量を東北電力へ売電する。